プロのサーモグラファーが教えるサーモグラフィを選ぶ前に知っておくこと

 

フリアーシステムズジャパン(株)

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プロのサーモグラファーが教えるサーモグラフィを選ぶ前に知っておくこと

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赤外線サーモグラフィ計測のプロ集団として、赤外線サーモグラフィによる電気設備・構造物などの計測・調査や、国際的な資格であるISO1826-7に基づく機械状態監視診断技術者(サーモグラフィ)の資格取得のためのセミナーなどを行っている株式会社サーモグラファー。同社の代表の山田浩文氏は、長年赤外線サーモグラフィのメーカーで営業技術・販促を担当。日本でも欧米のようなサーモグラフィの専門家が必要だという思いから、2001年3月に同社を立ち上げました。以来、赤外計測のプロのアドバイザーとしてお客様の課題の解決や、専門家の育成に努めてきました。同氏に、電気設備保守の課題やサーモグラフィカメラの購入や導入にあたってのポイントなどをお聞きしました。


電気保守設備の顧客課題
「電気保守設備で以前大きな問題だったのは、電気設備を止めてからではないと診断ができなかったことです。また、電気設備の劣化の兆候を予測しづらいということもありました」と、山田浩文氏は語ります。電気設備は屋外にあることが多く、外気にさらされ、自然劣化が起こります。劣化は、使う環境をはじめ、設備の使われ方、負荷のかかり方、設備の素材、設計などによっても異なります。
また、偶発的な故障や災害が発生することもあり、それだけに予測しづらいと言うのです。
「電気設備メーカーの言う平均対応年数というのは、必ずしもその通りになるわけではないということは知っておくべきでしょう。」(山田氏)。日本の設備機器は非常に優秀でしたが、バブル期以降、景気の悪化で企業が設備投資を削減したことで、2000 年代に入って、全国各地の工場で、大規模な電気火災が発生するということが頻発しました。こうした中で注目されてきたのが、サーモグラフィカメラによる電気設備の診断です。当初は高額だったということもあり、設備診断に使うというよりも、研究開発のための機器としての使用が大半でした。しかも、カメラ自体大型で、とても工場内で持ち運べるようなものでもありませんでした。それが、価格が下がり、小型化したことで、電気設備を止めずに非接触で診断できるということで、電力会社の発電所や企業の工場内で徐々に導入が進んでいったのです。


サーモグラフィカメラ導入時の誤解
低価格で小型化したことで、気軽に使えると考えるユーザーは増えましたが、そこで様々なギャップも生まれていると山田氏は言います。「カメラを使えば、温度の高いところがわかり、すぐに劣化故障が見つると思っている方も多くいますが、測定者にある程度の経験と理解がないと診断はできません。ISOのテキストにも事例として記載していますが、例えば劣化によって温度が上がる場合と下がる場合があるのです。劣化故障と温度の関係や、そこでの物理法則などの赤外の理論をある程
度は理解する必要があります」全般的な劣化故障の知識がなければ、サーモグラフィカメラだけでは診断はできないのです。もちろん、サーモグラフィカメラ自体の理解も必要です。一般のユーザーが最初に購入する場合、安価なカメラをまず買おうとします。しかし、「安価なカメラほどプロ向きで、初心者は高価なカメラを買うべきです」(山田氏)。安価なカメラは機能が絞り込まれているので、使い こなすには技術と経験が必要で、高価なカメラは広範囲を高い精度で撮れるなど、逆に測定者の未熟な部分をカバーしてくれる機能を備えています。機能が絞り込まれたな安価なカメラを最初に買ったために、診断ができずサーモグラフィカメラは使えないということになってしまうこともあります。導入には、用途に合わせた正しいカメラの選定が何より重要なのです。


ねじ緩みのある配電盤(デジタルカメラ)
図3、対流によっておこる温度の逆転現象を可視化する実験

低画素カメラ(160×120ピクセル)
全体を映すと発熱ポイントが分からない場合は、
接近して計測をする。

低画素カメラ(160×120ピクセル)
  高画素カメラ(640×480ピクセル)
全体を捉えても、分解能が高いために
発熱ポイントが明確に表示できる。

高画素カメラ(640×480ピクセル)


サーモグラフィカメラを使いこなすためのポイント
電気設備保守でサーモグラフィカメラを使いこなすには、まず電気設備にどんな劣化故障が起こるのか、故障が起きたときにはどのような損 失が出てくるのか、設備の劣化故障に対する知識が必要で、それが前提になります。そのうえで次のポイントを押さえておくといいでしょう。



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